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永井の本音 『夢』を追いながら生涯現役でありたい 永井農場代表 永井 忠

いつの日か…
そう思いながら努力してきた。


 小さな頃から、動物や植物が好きでしたね(笑)。自然の中でのびのび仕事ができる農業に魅力を感じていました…。もともとは、小さな農家の長して生まれ、高校を卒業と同時に就農しました。その当時も農業を本気で志す仲間は少なかったし、農家の息子たちも、みんな就職をしてサラリーマンになっていきました。しかし、私は「こんなに大切ですばらしい職業が、いつの日かみんなに見直されるときが来る。」って、そう思いながら夢に向かって努力してきました。
 当時の農家で家畜を飼う事は自然なことでした。農薬や化学肥料が一般的に使われるようになっていったのは、昭和40年代(1960〜1970年代にかけて)ごろだと思います。この辺りは、もともと病気が出にくい地域なのでそれほどの量は使っていなかったと思いますよ。でも、経済効率だけのために、農薬や化学肥料を大量に使用し、自然環境が変化していく事は、危惧していました。また、外観重視の農産物生産にも疑問をもっていましたね。

農業の基本は、
『土作り』なんです。


 昭和53年(1978年)、ヨーロッパとアメリカの農業を視察に行ったんです。だいたい1カ月ぐらい行ってましたね。その時のことは、とてもよく覚えているんです。当時私も若かったから、外国で見るものすべてが…とてもカルチャーショックだったんでしょうね。特に、ヨーロッパの農業は、家族中心で畜産と畑作を複合的に組み合わせて、無駄のない『環境保全型』の農業が当たり前でした。それに強い感銘を受けましたね。それが、今の永井農場のやり方に、ヒントを与えてくれたと思います。
 ただ、私の農業に対する考え方というのは、『有機リサイクル農業』を意識するというよりも、後にも先にも農業の基本は、『土作り』だと…。基本的に永井農場は、『土』に恵まれていると思いますよ。今、家畜を飼いたくてもなかなか飼えないのが現状です。堆肥を何年も使っている肥沃な土は弾力があり、全然違いますよ。無駄をなくし循環される。そんな事が、とても必要な時代なのではないでしょうか。

やっぱり、米作りが好きなんですね。
…おいしいお米を食べてもらいたい。


 産直(産地直送)を始めて約10年になります。多くの皆さまにささえていただき、何とかやってきました。以前はあまり思わなかったのですが、今は食べていただく方々を思い浮かべながら米作りをしています。息子が就農して、平成8年(1996年)永井農場は農業法人にしました。今は、『会社』として、若いスタッフもたくさん入り、毎日元気にがんばっています。
 家族経営から法人化へと農業のスタイルは変化しましたが、それと同時に『作るだけの農業』から、『消費者の皆さまと交流し、安全で新鮮な農産物や心を届ける農業』が始まったのです。また、今、農業の大切さを理解してくれる若い人からの「農業をやりたい」という声もよく耳にするようになりました。とてもうれしいことです。私は、そんな仲間と今後もいろいろな事にチャレンジしていきたいのです。ようやく、私が夢見ていた農業に近づきつつあります。課題もまだまだありますが、若い力で頑張ってほしいですね。
 そろそろ引退かという声もあるんですが(笑)、生涯現役で自然の中でずっと働けたら…最高の幸せですね。今年のお米も良さそうですよ。

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