五月も残すところあと数日。
苗木の定植が終了してほぼひと月。
枯れ木のような枝の節々から、命が溢れ出て来るかのように芽吹きが始まり、やがて小さなかわいい花芽をぶら下げ、一雨ごとに新しい葉を開いてゆきます。
空に向って上へ上へと背伸びをするように伸び行く蔓の先端に視線を合わせると、雲でも掴みたいのだろうか?などと思えてきます。
毎年の事ですが、この時期の葡萄達の成長の早さには毎日見ていても驚かされるばかりです。
ナズナと共に畑全面を覆いつくす勢いです。
元々空き地だったり雑木に覆われていた区画も根粒を持つマメ科の植物が繁茂しだせば一安心。
天然の窒素肥料となって葡萄の生育も目に見えて良くなります。
区画ごとに生えてくる草花の違いは土の状態を映し出します。
そして土の良し悪しは葡萄の生長へと係わります。
そしてここからは五月末。
”気をつけ!”
ピシャっと整列して見えるのは3年目のシャルドネ
立派な垣根仕立てになりました。
2年目のメルローもごらんの通り。
地面に咲く小さな白い花。
こちらの区画もマメ科のクローバーに覆われてきました。
そして今年植えたピノ・ノワールも順調そのもの。
しかし長いこと雑木林だったこの区画。 地面に目を移せば草の種類も違います。
ニセアカシアまでもが…
この土地を自然へ、森へ返そうとしています。
これから毎年丁寧に草刈をして葡萄達と付き合ってゆくと畑を覆う草花の組成の変化に気付きます。
3年も経てば先の様な草花に覆われて立派な葡萄畑になるでしょう。
僕らは葡萄の木を植え、収穫し、ワインにします。
一見自然と向き合った暮らしのようだが、雑木の林と化したこの農地を開墾し、葡萄畑として感じたこと、それは葡萄栽培は自然ではない。
人が関与し続けなければならないということ。
森の様に何も与えず植物が育つ環境は理想であるが、この葡萄達は森では育ちません。
ヒントは森にあり、森ではないということ。
地面の感触、草花や葡萄の生長を感じ取ること。
そして最後に土壌の成分分析をして肥料を与えるかどうかを判断する。
育てるという感覚では無いのかもしれない。
大切なのは葡萄達が健全に生きてゆける環境を整えてあげることなのであろう。
…とまぁ、理屈っぽく哲学的な解釈はこの程度にして。
それよりももっと感じること。この地が教えてくれたこと。
それは、この葡萄畑に足を運べば草花も葡萄も美しく、理屈抜きに気持ちが良いってこと。
春から夏へ向うこの五月、成長を始めた葡萄達と清々しい風。
暑く苦手な夏を迎える前に今が一年で一番気持ちの良い季節です。
五月の終り、緑の季節が始まる頃。
コメント (4)
あっぢぃ~
今日は久しぶりにガラスを通して舗装路の照り返しのあつーい視線を感じます。なので、一日中冷蔵庫の冷気が淀む店の中にいました。あぁ、体に悪そう・・・とおもいつつ、やめられまへんなぁ。
おぅおぅ、元気だ元気だ。筍やきのこのようにとはいかないまでも、にょきにょきっと新緑が立っているのを見ればうれしくなりますね。花が咲いて、実が大きくなってきた頃も好きなんですけどね。
あさってからまた崩れるようで、梅雨も間近。一気にまとまって降らなければいいのですが。近年近場に大きな災害がないとは言え、開墾したては何か不安。
投稿者: かるそにか | 2008年6月 1日 19:48
日時: 2008年6月 1日 19:48
かるそにか さん
成長する葡萄達を見ているのは嬉しいのですが、見ているだけという訳にはゆきません。
本当にするべきことがたくさん。
雨が降って天気になるとまた驚くほど成長します。
嬉しいを通り越して、少々恐ろしいですね。
猫の手ってどこに行けば借りられますかね。(^_^;)
投稿者: H.Koyama | 2008年6月 1日 22:56
日時: 2008年6月 1日 22:56
6月になって一週間がアッと言う間ですね。
今日、自家用の野菜畑の草取りをしたのだけど・・・
これからの季節は雑草との闘いになりそうです^^;
自然を大事にしなければと思っても・・・
畑や庭の野草を邪魔者扱いにする。
人間って勝手ですよねぇ~~~
暑くなれば体力使いますから、体に気をつけて頑張ってくださいね!
投稿者: クタ | 2008年6月 8日 21:04
日時: 2008年6月 8日 21:04
クタ さん
ありがとうございます。
ホント、あっという間ですね。
畑仕事の半分は草刈。
でも何かと忙しい僕は最近畑へはあまり行けません。
その代わりスタッフが一生懸命働いてくれています。
クタさんも良く知っている人。
この春から加わった青年です。写真見て分かっていましたか?
応援してあげてくださいね。
お願いします。
投稿者: H.Koyama | 2008年6月11日 01:28
日時: 2008年6月11日 01:28