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2008年2月 アーカイブ

2008年2月 6日

先駆者が教えてくれたこと

平坦に北上する東北自動車道から西へ
山形自動車道に入ると急に勾配がきつくなる。
そしていくつかのトンネルが続き…
トンネルを抜けると雪国だった。ついそんな小説のくだりを思い浮かべてしまうような景色が広がっていました。
信州と同様にいま注目を集めるワイン産地の一つ、山形へ行ってきました。


蔵王連峰
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僕らにとっての北アルプスや浅間山のように蔵王連邦を背後控えた景色はとても美しい。
それでも晴れ間はほんの一時、くすんだ冬の空、道端に退けられた雪の山。正に日本海側気候の冬景色。

歩く目線は自然と下へむき、滑らないように小さな歩幅になる。
小股で摺り足のように歩く日本人はこんな生活環境に適応してきたことも有るのだろうか?
比較的小柄なのに大股でのっしのっしと歩くフランス人に憧れてみても仕方ない。DNAには逆らえないな。などと思ってしまう。
そして僕は温かい千葉で育ちあまり雪に縁がなかったのだが、
実は日本海側の豪雪地帯にもルーツがあります。やはりDNAが覚えているのか?
雪国の生活に何かとても感慨深いものがありました。


今回はそんな雪国のワイナリーを訪れて感じてきたことです。


始めに訪れたここは急な斜面一杯に葡萄の古木が広がっていました。
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日本でいち早く垣根栽培に取り組んだ”歴史”の詰まったワイナリー。


1989年からシャンパーニュ製法で造られているそうです。
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素晴らしい味わいでした。


そしてもう一軒目、小さなワイナリー
古い土蔵。ここにも”歴史”ですね。
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受け継ぐべく伝統、そして時には時代の変化と共に伝統からの脱却も必要となる。
歴史を引き継ぐ者の苦労を少しだけ垣間見ることができました。
しかしそこには良質な葡萄があり可能性に満ちていました。頑張ってください。


こちらは比較的新しいワイナリー
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仕込める量は僕らの20倍くらいの規模だろうか…?


素晴らしい設備の数々
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瓶詰め能力は圧巻の2400本/時間


素晴らしいのは設備だけでは有りません。
大規模にして繊細な味わいが実現できていること。
そして、その葡萄は地域の農家との契約によるということ。

山形。歴史と伝統が息づくワインの産地。
そして新規参入の大規模ワイナリーも地域の農家と共に在る。
歴史あるワイナリーの努力によって地域にワインの存在を根付かせたからこそ、大規模なワイナリーも理解を持って迎えられたのではないだろうか。


そして東御に戻るとここ数日雪が降り積もりました。
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東御の葡萄畑も樹氷のよう?
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ソーヴィニヨン・ブランの区画
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寒さに耐えて良いワインとなっておくれ。


美しい景色。
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山形も東御も美しい場所には良いワインが出来るようだ。


僕らのワインプロジェクトが目指すのは地域にワインのある文化を育てること。
小さなワイナリーが点在し近隣住人が繋がり合って暮らせること。
地域に必要とされて初めて存在する価値のあるものとなり得る。

ヴィラデストワイナリーがあり、そして僕らのワイナリーが実現し点と点が繋がり線となる。
僕らが呼び水となり、次々に小さなワイナリーが実現してゆく。
線がそして面へと広がり、産地としての多様性が生まれてゆく。


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我が街、東御
巨峰の産地であるこの地域でワイン用の葡萄を栽培すること。
まだ十分に理解を得てるとはいえない状態です。
今はとにかく精一杯葡萄を栽培し、より良いワインに仕上げて行く。

継続、さすれば自ずと道は開けてくる。
山形の先駆者が教えてくれたような気がしました。


(有)永井農場
ワインプロジェクト 小山英明
〒389-0598 長野県東御市和8500
tel : 0268-64-0588 fax:0268-64-0589
e-mail : wine@nagaifarm.co.jp

2008年2月25日

春の足音

いつまでも寒さが厳しい今年の冬。
早く剪定作業を終わらせてしまいたいところですが、厳しい寒さと雪に覆われた畑でなかなか作業も捗らず、気が付けば二月も残すところ後一週間となってしまいました。
まぁ焦っても仕方の無いこと、お隣のヴィラデストワイナリーさんでも先週から本格的に剪定作業を始めたようだし。


区画によっては所々雪の残る葡萄畑ですが、こちらもそろそろ本格ペースで行きたいところです。
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春の足音とでも云うのでしょうか
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雪解け模様からも足音が聞こえてきます。


こちらの模様は打ち寄せては返す波のようです。
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この区画はU字溝を境に雪解けの早さが違います。
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実は左右の区画、葡萄を植える前の状態が違っていたのです。
左は落ち葉が堆積した雑木林、右は耕作せずに草刈だけしてあった区画。
夏場に歩いてみると地面の硬さが違います。

左はフカフカ、右はカチコチ。
左の土壌には様々は微生物が繁殖して生きた土が形成されていました。
生き物の豊富な土壌は冬になってもかすかな熱を発しているのでしょうか、雪解けも早いようです。


こちらは一番雪解けの早い区画。
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雪解けの早い区画から、剪定作業を進めます。
春の芽吹きの為に候補となる枝を選び綺麗に整えてあげます。


枝の位置や形を判断して…
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                      数ある枝の中から二本だけを残します。


慎重かつ素早く判断して鋏みを入れてゆきます。


絡みついた蔓。
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蔓やワキ芽も綺麗に切り取ってあげます。
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枝の形を整えるだけでなく、丁寧な手入れには意味があります。
触った感じ、弾力、表面の木目から異常を発見します。


モスラめ!
見たい方だけクリックしてください。(^_-)
殺虫剤を使用しないこの畑には時々害虫が潜んでいます。


殺虫剤を使わないことで益虫に害虫を駆除してもらいます。
あとは勿論、人がこまめに害虫を取り除けば良いだけの事。


この区画は冬でもカラフルな草で覆われています。
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荒廃農地だったこの区画も年々確実に豊かな生態系が形成されています。
生きている地面からは生物のパワーが感じられるような気がします。


フカフカな土も除草剤や過度な農薬、むやみやたらな肥料を使用しないからこそ。
農薬漬けは丁寧な仕事をしなくて良い農業。
言い換えれば手抜きができる農業。

丁寧に地道な作業は知識と経験、そして根気が必要。
どこまで出来るか試行錯誤の連続ですが、それは安全な”食”の為だけでなく、健全な”葡萄”の為。
そしてそれは土地のポテンシャルを最大限に吸収して、素晴らしいワインになってもらいたいが為。
ただそれだけなのです。


せっかく解けてきた雪ですが…
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                            昨夜はまた降り積もりました。


各地で春一番が吹いたようです。
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降り積もった雪が風に飛ばされ模様をつくります。

”風紋”

風と小さな粒子が造る芸術
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これもまた寄せては返す波のようだ。    故郷の砂浜を思い出します。


静かな冬の葡萄畑。
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夏の繁茂した姿が嘘のようです。


暖かくなったと思えばまた寒さが来て、雪も解けたかと思えばまた降り積もったり。
季節の変化はまるで波のように行ったり来たりを繰り返します。


冬の光、斜めに伸びる影
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しかし頬に当たる陽の光は少しだけ春を想わせる温かさを感じさせる様になりました。
日もだいぶ伸びてきました。
季節は少しずつ、そして確実に春に近づいています。


(有)永井農場
ワインプロジェクト 小山英明
〒389-0598 長野県東御市和8500
tel : 0268-64-0588 fax:0268-64-0589
e-mail : wine@nagaifarm.co.jp

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