先駆者が教えてくれたこと
平坦に北上する東北自動車道から西へ
山形自動車道に入ると急に勾配がきつくなる。
そしていくつかのトンネルが続き…
トンネルを抜けると雪国だった。ついそんな小説のくだりを思い浮かべてしまうような景色が広がっていました。
信州と同様にいま注目を集めるワイン産地の一つ、山形へ行ってきました。
僕らにとっての北アルプスや浅間山のように蔵王連邦を背後控えた景色はとても美しい。
それでも晴れ間はほんの一時、くすんだ冬の空、道端に退けられた雪の山。正に日本海側気候の冬景色。
歩く目線は自然と下へむき、滑らないように小さな歩幅になる。
小股で摺り足のように歩く日本人はこんな生活環境に適応してきたことも有るのだろうか?
比較的小柄なのに大股でのっしのっしと歩くフランス人に憧れてみても仕方ない。DNAには逆らえないな。などと思ってしまう。
そして僕は温かい千葉で育ちあまり雪に縁がなかったのだが、
実は日本海側の豪雪地帯にもルーツがあります。やはりDNAが覚えているのか?
雪国の生活に何かとても感慨深いものがありました。
今回はそんな雪国のワイナリーを訪れて感じてきたことです。
始めに訪れたここは急な斜面一杯に葡萄の古木が広がっていました。
日本でいち早く垣根栽培に取り組んだ”歴史”の詰まったワイナリー。
1989年からシャンパーニュ製法で造られているそうです。
素晴らしい味わいでした。
そしてもう一軒目、小さなワイナリー
古い土蔵。ここにも”歴史”ですね。
受け継ぐべく伝統、そして時には時代の変化と共に伝統からの脱却も必要となる。
歴史を引き継ぐ者の苦労を少しだけ垣間見ることができました。
しかしそこには良質な葡萄があり可能性に満ちていました。頑張ってください。
こちらは比較的新しいワイナリー
仕込める量は僕らの20倍くらいの規模だろうか…?
素晴らしいのは設備だけでは有りません。
大規模にして繊細な味わいが実現できていること。
そして、その葡萄は地域の農家との契約によるということ。
山形。歴史と伝統が息づくワインの産地。
そして新規参入の大規模ワイナリーも地域の農家と共に在る。
歴史あるワイナリーの努力によって地域にワインの存在を根付かせたからこそ、大規模なワイナリーも理解を持って迎えられたのではないだろうか。
ソーヴィニヨン・ブランの区画
寒さに耐えて良いワインとなっておくれ。
美しい景色。
山形も東御も美しい場所には良いワインが出来るようだ。
僕らのワインプロジェクトが目指すのは地域にワインのある文化を育てること。
小さなワイナリーが点在し近隣住人が繋がり合って暮らせること。
地域に必要とされて初めて存在する価値のあるものとなり得る。
ヴィラデストワイナリーがあり、そして僕らのワイナリーが実現し点と点が繋がり線となる。
僕らが呼び水となり、次々に小さなワイナリーが実現してゆく。
線がそして面へと広がり、産地としての多様性が生まれてゆく。
我が街、東御
巨峰の産地であるこの地域でワイン用の葡萄を栽培すること。
まだ十分に理解を得てるとはいえない状態です。
今はとにかく精一杯葡萄を栽培し、より良いワインに仕上げて行く。
継続、さすれば自ずと道は開けてくる。
山形の先駆者が教えてくれたような気がしました。
(有)永井農場
ワインプロジェクト 小山英明
〒389-0598 長野県東御市和8500
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