« 秋の気配 | メイン | 楽園、そして出来るだけの事 »

夏と秋のはざま そして共存とは…

台風9号が猛威を振るっています。
信州へ移り住んで4年。高い山々に囲まれたこの地域、今回の台風、こちらでは記憶にないくらい降り続いています。
僕らの葡萄畑と、このブログを読んでくださる皆様に災害がないことを願っています。

さて、それでは一昨日の作業からいつものように思いつくことを徒然と…。

台風が来る直前、今シーズン最後の消毒作業を終えました。

こちらオープンカーの赤いボディーがスポーティー?なスピードスプレイヤー、通称”SS”と云う散布用の機械。枝葉の生い茂った2年目のシャルドネに使用しています。
IMG_0212g15%25.JPG
後ろのファンから空気を吸い込んで、霧状の消毒液を吹き飛ばします。

そして今回の消毒作業は枝葉の少ない1年目のメルロー。
SSを使用すれば楽なのですが、これでは無駄に消毒液を撒き散らすようなもの。
そこで、今回はこのノズルでてくてく歩きながら一本一本丁寧に散布してゆきます。
IMG_0214g15%25.JPG
減農薬への取り組み。環境と食へのダメージを少しでも和らげたい。
そして土へのダメージを和らげ健全な葡萄を栽培し、健全なワインへと繋げてゆければ…。

雨合羽を着てマスクとゴーグルをしての作業、秋の気配はするものの、日中はまだ暑さが残ります。
視界は曇り暑さと息苦しさから、かる~く意識が遠のきます。これじゃぁ、身体へのダメージは大?ですね。^_^;


夏と秋のはざま。
IMG_0079g15%25.JPG
作業を終え、雨合羽を脱げばひんやりとした風が吹いています。
気持ちがいいです。


そんな季節の移り変わりを肌で感じれば収穫の日も近いはず。
たわわに実ったシャルドネ。確実に味が乗ってきています。
IMG_0115g15%25.JPG


黄金色の房、陽の光にすかして見れば…
IMG_0106g15%25.JPG
大きく膨らんだ種が覗きます。


ここは元々林檎農園、秋らしくなって来ました。
IMG_0169g15%25.JPG


その林檎農園のお隣はソーヴィニヨン・ブラン。
IMG_0136g15%25.JPG
青い房、そして清々しい青い味わいはまさしく、あのソーヴィニヨン・ブランそのもの!
僕のソーヴィニヨン・ブラン、飲んだことのある方、分かりますよね。(^^)v


これ何か分かりますか?
IMG_0143g15%25.JPG
ソーヴィニヨン・ブランの糖度です。既に18度、酸味が豊富でとてもフレッシュ。20度超へ向けまだまだ上がります。来年以降が楽しみですね。


メルローも色づきました。
IMG_0200g15%25.JPG
素朴な山の果実のようでもあり、かつ、とても洗練された味わい。
流石、ボルドーと云いたい程。


この日のシャルドネの糖度は14~16度、この分では収穫は今月末くらいだろうか!?
そして味わいの乗りと共に、やってくるのが、鳥獣たち。
少しくらいはいいかな…。(あくまでも少しくらいですよ。)


中身だけ食べるのは小鳥かキジか?
IMG_0116g15%25.JPG
里の巨峰畑はカラスの被害が多いらしい。


こちらは獣の仕業。
IMG_0123g15%25.JPG
今のところ被害は山際だけ。森の中から目を光らせてるのだろうか?


この山には熊も狸も鹿も狐も猪も穴熊も住んでいます。
先日もお隣の林檎農園に熊が出没したらしいです。大切に育てた林檎の木が丸裸に…。
人が獣の住む森へと近づいた為と云われているが、この地は元々林檎団地。そして林檎団地の以前は辺り一面見渡す限りの桑畑だったと聞く。
今でも畑の脇の小道を森の中へ入って行くと以前はきちんと整備されていた形跡があちこちに残っています。
農業の衰退が農地を森に変え、そして獣のテリトリーが近づいて来たのではないのだろうか?

林檎農園には猟友会の方々によって罠が仕掛けられてゆきました。
農業は自然相手の仕事である。”自然相手”と云うのは必ずしも”共存”では無いようです。
複雑な問題です。まだまだ、答えは出ませんが考えさせられる出来事でした。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.nagaifarm.co.jp/mt/mt-tb.cgi/16

コメント (11)

nonkoです。今京都ですが、台風とっても心配です。
せっかく糖度も上がってこられてるのに、何とかブドウさんに頑張ってもらいたいです。
あの場所に熊が出るんですか?
チョットびっくりです(@_@;)

ちっち sakai yuki:

秋を感じるいい写真ばかりです。
暑い愛知で少しだけ涼しさ感じました。
ありがとう。

watanabemami:

ああ、小山さんのSBが早く飲みたいです。
台風大丈夫ですか?
心配しています。

H.Koyama:

nonko さん
台風はたいした被害もなく、乗り切れました。
熊、いますよ。狐も見たことがあります。
狸が遊んだトウモロコシとか。穴熊の巣とか。
自然が濃いです。

ちっち さん
陽の光が夏と秋との両方の色をしています。
残暑ですかね。今日も昼間は暑かったです。

watanabemami さん
台風、大丈夫です。
枝が折れたり、水浸しになったりしたけど、たいした被害はないですよ。
そちらは台風銀座、大変ですね。
改めて恵まれた地に感謝します。
あれ以上のSB、造りますよ!期待しててください。(^_-)

ワインとお菓子好きのイベント男:

台風、何とか無事だったようで良かったですね。頑張った葡萄達を褒めてやりましょう。それにしてもいつも良い写真ばかりですね。小山さんがご自分で撮っておられるのでしょう?特に葡萄の接写が見事!葡萄を愛してるからブレは許さない?

VALO:

合羽を脱いで秋風の涼しさと夏の終わりの切なさを感じ・・・
一秒毎に旅立っていたあの頃を思い出します。
空の高さと実る果実のハーベストシーズンに・・・
あのソーヴィニヨンBの味を思い出します。
綺麗な写真、40Dですか?

H.Koyama:

ワインとお菓子好きのイベント男 さん
ホント良かったです。たいしたことなくて。
写真、お褒めいただきありがとうございます。写真を撮ることは好きなんですよ。実は昔、写真家に憧れていた時期もありました。成りたいのと成るのは大違いですけどね。

VALO さん
いらっしゃい。(^^ゞ
この風を感じる季節になると旅に出たくなります。VALOさんもこの風が分かりますね。
またまた、写真お褒め頂いて、ありがとうございます。今回から40Dです。やはりシャープですね。
でもG5も大好きなカメラ。まだ直りませんが…。G5はフランスも一緒に旅した相棒、普段のスナップはG5。
葡萄の記録は40Dってところですかね。

ワインとお菓子好きのイベント男:

やっぱり! 何かを極める人は何に対してもトコトン行くんですね。ケーキの写真も難しいですが、時どき出掛けるトレッキングで高山植物を接写するのに苦戦しています。風が結構有るので、どうしても揺れます。手ぶれ防止機能付きに買い替えるしか無いかな?

H.Koyama:

ワインとお菓子好きのイベント男 さん
高山植物ですか!近くには湯の丸高原があります。今度いらして下さい。
トコトン行きそうで行きそこなった感じですかね。高校生の頃はモノクロに熱中してました。(^^ゞ
デジカメは感度の設定も自由だし、手振れ防止も今や当たり前。取り直しも何度も出来るしで、いくらでも綺麗に撮れちゃうんですよ。
でも、あまりに便利になると失ってしまうものもあるんですよね。

植木屋です:

小山さん
今日は素晴らしい景色をありがとうございました。
楽しんで、口惜しがって、良いモノ作りましょう。
次は飲みながらゆっくりと。

H.Koyama:

植木屋 さん
楽しんで頂けたようで…。ありがとうございます。
ワインを造ってその瓶の数だけ幸せな時間が存在していると思えるから土地の開墾も葡萄作りにも一生懸命になれます。
そしてさらに葡萄畑とワイナリーのストーリーや景観に感激してもらえるときっとそのワインにも愛着を持ってもらえるような気がします。
良い葡萄作りが良い景観になり、その景観の中に良いワイナリーが出来て、良いワインが出来る。
実現するのは大変ですが、こんな楽しいことはないですね。
これからも応援お願いします。

About

2007年9月 7日 00:30に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「秋の気配」です。

次の投稿は「楽園、そして出来るだけの事」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。