夏と秋のはざま そして共存とは…
台風9号が猛威を振るっています。
信州へ移り住んで4年。高い山々に囲まれたこの地域、今回の台風、こちらでは記憶にないくらい降り続いています。
僕らの葡萄畑と、このブログを読んでくださる皆様に災害がないことを願っています。
さて、それでは一昨日の作業からいつものように思いつくことを徒然と…。
台風が来る直前、今シーズン最後の消毒作業を終えました。
こちらオープンカーの赤いボディーがスポーティー?なスピードスプレイヤー、通称”SS”と云う散布用の機械。枝葉の生い茂った2年目のシャルドネに使用しています。
後ろのファンから空気を吸い込んで、霧状の消毒液を吹き飛ばします。
そして今回の消毒作業は枝葉の少ない1年目のメルロー。
SSを使用すれば楽なのですが、これでは無駄に消毒液を撒き散らすようなもの。
そこで、今回はこのノズルでてくてく歩きながら一本一本丁寧に散布してゆきます。
減農薬への取り組み。環境と食へのダメージを少しでも和らげたい。
そして土へのダメージを和らげ健全な葡萄を栽培し、健全なワインへと繋げてゆければ…。
雨合羽を着てマスクとゴーグルをしての作業、秋の気配はするものの、日中はまだ暑さが残ります。
視界は曇り暑さと息苦しさから、かる~く意識が遠のきます。これじゃぁ、身体へのダメージは大?ですね。^_^;
夏と秋のはざま。
作業を終え、雨合羽を脱げばひんやりとした風が吹いています。
気持ちがいいです。
そんな季節の移り変わりを肌で感じれば収穫の日も近いはず。
たわわに実ったシャルドネ。確実に味が乗ってきています。
黄金色の房、陽の光にすかして見れば…
大きく膨らんだ種が覗きます。
その林檎農園のお隣はソーヴィニヨン・ブラン。
青い房、そして清々しい青い味わいはまさしく、あのソーヴィニヨン・ブランそのもの!
僕のソーヴィニヨン・ブラン、飲んだことのある方、分かりますよね。(^^)v
これ何か分かりますか?
ソーヴィニヨン・ブランの糖度です。既に18度、酸味が豊富でとてもフレッシュ。20度超へ向けまだまだ上がります。来年以降が楽しみですね。
メルローも色づきました。
素朴な山の果実のようでもあり、かつ、とても洗練された味わい。
流石、ボルドーと云いたい程。
この日のシャルドネの糖度は14~16度、この分では収穫は今月末くらいだろうか!?
そして味わいの乗りと共に、やってくるのが、鳥獣たち。
少しくらいはいいかな…。(あくまでも少しくらいですよ。)
中身だけ食べるのは小鳥かキジか?
里の巨峰畑はカラスの被害が多いらしい。
こちらは獣の仕業。
今のところ被害は山際だけ。森の中から目を光らせてるのだろうか?
この山には熊も狸も鹿も狐も猪も穴熊も住んでいます。
先日もお隣の林檎農園に熊が出没したらしいです。大切に育てた林檎の木が丸裸に…。
人が獣の住む森へと近づいた為と云われているが、この地は元々林檎団地。そして林檎団地の以前は辺り一面見渡す限りの桑畑だったと聞く。
今でも畑の脇の小道を森の中へ入って行くと以前はきちんと整備されていた形跡があちこちに残っています。
農業の衰退が農地を森に変え、そして獣のテリトリーが近づいて来たのではないのだろうか?
林檎農園には猟友会の方々によって罠が仕掛けられてゆきました。
農業は自然相手の仕事である。”自然相手”と云うのは必ずしも”共存”では無いようです。
複雑な問題です。まだまだ、答えは出ませんが考えさせられる出来事でした。